日本を英語で伝える
7月に紙幣のデザインが変わりました。一万円札のデザインは40年ぶりの変更とのことです。偽造紙幣防止のために最新技術を取り入れた新紙幣のデザイン。キャッシュレス化が進む中で偽造紙幣は減っているものの、問題は多様化・深刻化しているようです。
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※本ページは出典ニュース記事を要約した英文です。
本教材は、一般社団法人ジャパンフォワード推進機構、株式会社産経デジタルより許諾を得て、産経ヒューマンラーニング株式会社が編集しています。
テキストの無断転載・無断使用を固く禁じます 。
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※本ページは出典記事原文の日本語訳です。本教材の要約英文の日本語訳ではありません。
「近代日本経済の父」とされる実業家の渋沢栄一の肖像を使用した一万円札など3種の新紙幣が7月に発行される。最大の理由は偽造防止だが、警察庁によると、昨年発見された偽造紙幣は681枚で、2000(平成12)年以降でみるとピーク時の30分の1にまで激減している。キャッシュレス化が進み、日常生活で紙幣に触れる機会が減ったことも要因とみられるが、過去には未解決の偽札犯罪もあった。世を騒がせてきたガンペイ(警察用語で偽札)の歴史とは-。
警察庁の統計資料によると、偽造通貨(偽札)の発見枚数は平成12年で4257枚だったが、2年後の14年には2万211枚と急増。16年には2万5858枚に達した。その後は19年の1万5779枚を最後に激減。令和に入って以降は元年の2887枚から右肩下がりが続いている。
財務省関係者は「新紙幣の発行は平成16年以来、20年ぶりだが、紙幣を不定期に切り替える最大の理由は時間をかけて研究され偽造をされないため」と前置きした上で「今回は世界初の偽造防止技術となる3Dホログラムを採用した」と自信を見せる。
これは、傾けると肖像の向きが変わってみえる技術。ほかにも、極めて精細な透かしや紫外線で発光するインクが導入された。
警察幹部によると、昭和36年に発生し51年に時効を迎えた「戦後最大の偽札事件」と呼ばれるチ-37号事件など、経済成長期は技術レベルも完成度も高い偽造紙幣が出回る事件が続いた。
同事件では大量の偽造千円札が出回り、千円札の肖像が聖徳太子から伊藤博文に変わる契機となった。事件名の「チ」は数字の「千」と似ているから、との説があり、37番目に発覚した偽札事件という意味で、こう呼ばれている。
ある警察幹部は「かつては利益追求より、印刷技術の実力を誇示するために精巧な偽造紙幣の作成に挑戦する職人気質の犯人もいたと聞く」と話す。
1990年代から2000年代初頭にかけて、日本ではコンビニエンスストアや家庭でカラーコピー機が急速に普及。「手軽というと語弊があるが、安易なニセ札製造が相次いだ」(警察関係者)とされる。西暦でいうと2002~04年にあたる平成14~16年の偽札の急増ぶりには、この影響があるとみられる。
その後の激減に大きく関連しているのが、社会全体で進んだキャッシュレス化だ。
平成13年にJR東日本がSuica(スイカ)を導入すると、JR西のICOCA(イコカ)、PASMO(パスモ)など、プリペイド式の電子マネーが次々と誕生。近年はQRコードで決済する「〇〇Pay(ペイ)」が続々と登場、急成長している。
加えて、クレジットカードの利用も一般化。シンクタンクの公益財団法人NIRA総合研究開発機構が昨年行ったキャッシュレス決済の実態調査では、5年前に決算手段全体の31・0%だった「クレジットカード」が41・0%に増加。わずか0・7%だったQRコード決済は9・2%に急増している。
偽札は、国家秩序を揺るがす犯罪として古くから小説などのモチーフとなってきた。アニメ映画の宮崎駿監督の出世作といわれる『ルパン三世 カリオストロの城』の舞台設定も偽札事件だ。
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