日本を英語で伝える
「食」を通して土地の風土や文化を体験する「ガストロノミー」。日本を訪れる外国人観光客を対象とした料理教室の人気が高まっています。日本食を楽しみに訪れる外国人観光客もいですが、どのような体験が人気なのでしょうか?旅行先で料理教室に参加したことはありますか?
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※本ページは出典ニュース記事を要約した英文です。
本教材は、一般社団法人ジャパンフォワード推進機構、株式会社産経デジタルより許諾を得て、産経ヒューマンラーニング株式会社が編集しています。
テキストの無断転載・無断使用を固く禁じます 。
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※本ページは出典記事原文の日本語訳です。本教材の要約英文の日本語訳ではありません。
食を切り口に、風土や文化などを学び体験する「ガストロノミー」をテーマにした旅が注目されている。訪日外国人客(インバウンド)は食への関心が高く、観光庁も振興に力を入れる。楽しみながら日本の食文化を学ぶことができる体験型サービスを取材した。
かつて花街として栄えた東京・新宿の荒木町。その地で100年の歴史を持つ「鮨處八千代」が、訪日外国人らを対象に開く「すし教室」は盛況だ。
34度の真夏日となった7月末、メキシコから来た家族5人が、職人の和帽子にエプロン、手袋をつけ、シャリと向き合っていた。
「ワサビ、OK?」「チョット」「ノ~!」
親しみやすい笑顔を交え、すし作りを教えるのは、経験40年以上のベテラン職人(57)。夜は店ですしを握り、昼は講師として日本のすし文化を伝える。
「スモールライス、ローリング」。職人の説明に従って、慎重にシャリを握る。巻きすを使ってすしを巻いたり、崩れないように包丁を入れたり。細かい作業を真剣な表情でこなして、約1時間。マグロの握りずしやイクラの軍艦巻きなどができあがると、きらきらと目を輝かせた。
鮨處八千代は平成27年から都内3店で教室を催し、延べ5万人以上がすし作りを体験。中瀬和樹社長によると、海外ですし人気が高まり、参加者は欧米や東南アジア、中東など世界中からやってくる。中にはシャリの作り方を詳しく質問する人もいる。
参加したヘクター・アロさん(27)は、完成したすしに舌鼓を打ち、「普段食べているメキシコのすしとは全然違う。帰国してもまた作ってみたい」。体験型の観光について、「ただ見たり食べたりするより、日本の伝統文化を深く知ることができるし、家族と一緒に貴重な経験ができた」と満足そうに語った。
アニメキャラクターや動物を模してごはんやおかずを盛り付ける「キャラ弁(キャラクター弁当)」も、日本の食文化として世界に知られる。外国人向けの料理教室などを行う「わしょクック」のキャラ弁教室には29年以降、延べ約1万人以上が参加した。
7月に新宿で開かれた教室の参加者は、米シアトルから訪れた台湾系米国人の姉弟と、いとこの3人。
握ったおにぎりに、スライスチーズや焼きのりで作った目や口のパーツをつけていく。細かい作業だが、かわいい「キャラ弁」が仕上がると、サラ・チュウさん(21)は、「キュート」と顔をほころばせた。
「(米国には)サンドイッチなどの簡単な弁当はあるけれど、日本のように手が込み、ディナーを詰めたような弁当はないです」
わしょクックは28年に「外国人向け料理教室協会」を設立し、その認定講師がキャラ弁教室を運営している。富永紀子代表理事は、「普段の家庭の食卓の味を通じて、海外からの旅行客に日本のことを知ってもらいたい」と話した。
すし教室やキャラ弁作りなどのガスノロノミープログラムは、ウェブ上から予約できる。インバウンド向けの食体験プラットフォーム「byFood.com」は令和元年にサービスを開始。担当者によると、今年6月、同社のウェブサイトを通じた食体験参加は、金額ベースで前年同月比の約3倍となった。
「観光地を訪問するだけではなく、実際に体験をすることでより深く文化に触れたり、地元の人との交流が持てたりすることに価値を感じる人が多い」と担当者。
日本政府観光局(JNTO)によると、6月の訪日外国人旅行者数は313万5600人となり、過去最多を記録。政府は今年のインバウンド消費が8兆円規模になるとの見通しを示した。観光庁の「訪日外国人消費動向調査」の令和5年の年次報告書によると、「訪日外国人が訪日前に期待していたこと」として、「日本食を食べること」が83.2%と回答した人が最も高かった。
インバウンドが人気観光地に集中する「オーバーツーリズム」が深刻化するなか、ガストロノミーは地方誘客による観光客の集中解消という面でも期待されており、今後ますます注目を集めそうだ。
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