日本を英語で伝える
東海道新幹線は開業60周年。累計70億人を運び「日本の大動脈」として経済発展を支えてきました。かつて6時間半かかった東京・大阪間は、今や2時間21分まで短縮。我が国にとって不可欠なインフラですが、その道のりは平たんではなかったそう。国内外の人から愛されている新幹線の歴史と未来を学んでみませんか?
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※本ページは出典ニュース記事を要約した英文です。
本教材は、一般社団法人ジャパンフォワード推進機構、株式会社産経デジタルより許諾を得て、産経ヒューマンラーニング株式会社が編集しています。
テキストの無断転載・無断使用を固く禁じます 。
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※本ページは出典記事原文の日本語訳です。本教材の要約英文の日本語訳ではありません。
東海道新幹線は10月1日、開業から60年を迎える。乗客累計70億人を輸送し「日本の大動脈」として経済発展を支えてきた。かつて在来線で6時間半かかった東京と大阪の間は、今や2時間21分まで短縮し、ビジネスや観光など産業は飛躍的に成長。高速鉄道独特のスピード感や快適さは、全国を行き来する勤め人や旅行客の身近な文化として花開いている。
「あれ、こんなところで。お帰りですか」
「おお、〇〇君か」
平成14年4月のある日の昼下がり、当時大阪市内の電機メーカーで広報を担当していた男性(54)は、東京発の東海道新幹線の車内で、役員の隣席に腰かけた。
偶然を装った。当時就任したばかりの役員は、液晶技術の発表会を間近に控えていた。専門家ではなく、マスコミ対応を講義する必要があったが多忙で時間が取れない。そこで男性は役員の日帰り出張に目を付け、秘書から帰りの新幹線の指定席を聞き出し、隣席を確保していた。
富士山も望む車窓の景色は高速で移ろい、振動の少ない車内でレクチャーは進む。「彼はそういう人だからねえ」。新大阪までの2時間、話題は社内の人物評にも移っていった。男性は「壁に囲まれた会社とも、社用車とも違う。新幹線にはほどよい解放感があり、話がしやすかった」という。
後に役員は副社長に昇格。男性は食事も一緒にする仲になった。
東京―大阪を日帰り出張圏内に変え、全国を駆けるビジネスマンには不可欠なインフラとなった東海道新幹線。その道のりは平坦(へいたん)ではない。
昭和30年代、東海道本線沿線の人口が増加し、産業発展で輸送網が飽和する中、旧国鉄は国家的視点から新幹線の建設を進めた。34年の着工から5年半のスピード工事で開業にこぎつけたが、用地取得は難航し、資金繰りにも苦慮。開業した39年度は300億円の赤字に転落している。
また、当時は世界的に長距離輸送は鉄道から飛行機や自動車へと切り替わっていった時期で、新幹線の効果に懐疑的な見方もあった。
しかし開業すると客足を伸ばし、42年には累計乗客数が1億人を突破。45年の大阪万博で真価を発揮し、来場者6000万人のうち約1000万人が東海道新幹線を利用した。50年には山陽新幹線が全面開業し、新幹線は映画や漫画の舞台にもなった。
歴史の中で「第2の開業」と位置付けられているのが平成15年。品川駅がオープンし、ダイヤも最も速い「のぞみ」中心の編成にシフト。ビジネス利用の層が多いことに対応したもので、羽田空港に近い地域の航空客も取り込んでいった。
新型コロナウイルス禍では過去にない危機に見舞われた。令和2年4月の客足は前年同月の9割減にまで落ち込んだ。いまなお回復の途上にあるが、ビジネス、観光それぞれの用途でサービスを拡大し、多様化する需要に応えようとしている。打ち合わせ用ブースや3席のスペースを2席に区切り、パソコンを使いやすくした席も登場し、〝走るオフィス〟としての性格を打ち出している。
2年にのぞみは1時間あたり片道12本まで拡大。運行本数や輸送量について「ある種の到達点」(丹羽俊介社長)に達し、今後は車内環境の向上に注力する構えだ。
東海道新幹線の迂回(うかい)路として期待されるリニア中央新幹線の開業は、16年以降。当面は東海道新幹線が陸上輸送の最先端だ。丹羽社長は「将来においても日本の大動脈輸送を担う東海道新幹線の使命に変わりはない。引き続きブラッシュアップを進める」としている。
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